高松幼稚園では、めざす幼児像へ向けての教育上の取り組みとして、下記の特色ある教育を行っています。
本園では、「幼児期の遊びの源泉は身体的リアリティーのなかにある」と、創設以来、本物志向で大自然の中に遊び、自らの五感をフル活動させて感じ、「生きる力」や「生き抜くための技術」を直接経験のもと体得することを第一義としています。直接経験を重視していますので、満3歳児(随時)・3歳児(水)・4歳児(月・木)・5歳児(火・金)と、どの年齢においても、季節ごとにあちこちの森や川・水族館・公園などを訪れ自然の中で走り回っています。
また、太田上町にある南園舎には、広い運動場、数々の大型遊具、自転車、一輪車、大型スケーターなどを常備して、のびのびと思い切り体を動かして遊んでいます。そして、グランドの端にはイモ畑があり、季節ごとの野菜の栽培にも取り組んでいます。
本園を創設した時、従来の幼稚園で実施されていることの他に、幼児期でなければ身につかないことがあれば、それを行うのが真の幼児教育ではないかとの観点から、適期教育が教育方針に盛り込まれました。
そして適期教育として具体的に取り上げられたのが、音感教育です。そこで、昭和31年6月から2年間、実践研究を行い、満3歳から4歳の時期が音感教育に最も適した時期であるとの結論に達しました。この結果から多くの発表がされ、注目されました。
また、その延長線上の理論として、耳の感覚が研ぎ澄まされる時期に音感だけでなく外国語の発音も聞き分けられるのではないかということから、幼児、中学生、大学生との比較研究を大学との協力で行い、その結果から現在のように外国語教育を行うに至りました。
始められた当初のグローバル教育の目的は「人種的・文化的に多様で、ますます相互依存を深めつつあるこの世界で、生きていく為に必要な知識・技能・態度を育成する事」でした。しかし就学前の子供たちへは系統だった「教え」という方法より、一人ひとりの五感に感じ取らせることが教育上必要です。
そこで当園では、グローバルな視野を単に人類相互間の理解にとどまらせる事なく、身近な動植物の分野にまで拡大して興味・関心の目を向けさせ、一つの地球に共に生きる存在として、それぞれの個性に応じた各自なりの感じ方・考え方を深めさせる為に展開していくものとしています。将来的に異質なものも認め、また自らの価値も認めるという地球的視野にたってのものの見方が自然にできるようになるための、心情・意欲・態度(身体行動)を育成する事を目的としています。